2025年8月7日(米国時間)、OpenAIは最新の大規模言語モデル「GPT-5」を正式に発表しました。しかしひときわ大きな話題となったのが「GPT-4oを返して!」というニュースでした。高い会話力と人間味のある応答で人気を集めた「GPT-4o」を求めるユーザーの声に、OpenAIのサム・アルトマンCEOも「GPT-4oで人々が気に入っていた要素を過小評価していた」とコメントしています。そして「GPT-4o」有料プラン加入者向けに再び選択できるようになったのです。ただし、その恩恵を受けられるのは有料プラン加入者に限られます。無料版ユーザーにとっては、やや遠い存在に感じられるかもしれません。
とはいえ、諦めるのはまだ早いのです。実は、無料版のChatGPTでも設定を工夫すれば、GPT-4oに近い「寄り添い感」を持った会話スタイルを再現することが可能です。もちろん、モデル自体の推論力や情報の新しさまでは完全に再現できませんが、会話の雰囲気や応答の柔らかさはかなり寄せられます。
私自身、有料版と無料版を併用する中で、「あれ、設定次第でかなり近づけるのでは?」と思い立ち、実験を繰り返してきました。そこで得られたのは、無料でも十分に心地よい会話を楽しめるカスタム設定です。試しに友人に使ってもらったところ、「これ本当に無料版?」と驚かれたほど。
本記事では、その設定方法を具体的に解説します。加えて、実際の応答比較や、再現における限界と注意点もあわせてお伝えします。
特に押さえておきたいポイントは以下の3つです。
- 無料版でも会話のトーンや雰囲気は大きく変えられる
- 設定の工夫次第で「寄り添い感」を再現可能
- 精度や情報鮮度までは有料版の代替にならない
「有料はまだ検討中だけど、あの雰囲気を味わいたい」という方にとって、この記事が第一歩になるはずです。それでは、まずGPT-4oの特徴を整理してみましょう。
1. GPT-4oの特徴を分析
GPT-4oは、その精度や速度もさることながら、「寄り添う会話体験」が強く印象に残るモデルです。ここでは、その特徴を大きく3つに分けて整理します。
柔らかい応答
GPT-4oの文章には、機械的な事務処理感があまりありません。文末や接続詞の選び方が自然で、やや余裕のある間合いを感じさせます。
例えば、同じ質問でも
「それは正しいです」
ではなく、
「はい、その考え方で合っていますね。ちなみに…」
といった具合に、次の話題への橋をさりげなくかけてくれるのです。
実際に私が業務の合間に雑談を投げかけたときも、事務的に答えるのではなく、「ところでお仕事の進み具合はどうですか?」と返され、思わず「気遣いできすぎでは?」と笑ってしまいました。
会話の共感性
GPT-4oは、事実だけでなく相手の感情や背景をくみ取る姿勢が強く表れます。
たとえば、旅行の失敗談を話すと、単に原因を分析するだけでなく、
「それは残念でしたね。でも、その状況でも楽しめた部分はありましたか?」
のように、感情面に寄り添いながら話を広げます。
この共感+促しの組み合わせが、まるでよく話を聞いてくれる友人のような印象を与えるのです。
事実性より人間味を重視するトーン
ビジネス利用では事実性が第一ですが、プライベートな会話や雑談では必ずしも正確さが最優先とは限りません。GPT-4oは、必要に応じて会話の流れや雰囲気を壊さないことを優先します。
もちろん、これは両刃の剣です。
- 長所:雑談や創作では、会話が途切れず、自然に展開できる
- 短所:事実確認が必要な場面では、正確性を欠く可能性がある
私も一度、海外の歴史的出来事について軽く聞いた際、年号が微妙に違っていたことがありました。雑談としては問題なかったのですが、もしこれがレポート執筆中だったら困るところです。
注意点(特徴を再現する上での留意事項)
- GPT-4oの魅力はトーンと間合いにあり、これはモデルの性格設定である程度近似できる
- 一方で、推論精度や情報鮮度はモデル依存のため、無料版では同等にはならない
- 共感性は強化できても、過剰に寄り添うと情報の正確性が下がるリスクがある
2. カスタマイズ手順(無料版で可能な方法)
有料版のGPT-4oほど高度な推論や情報精度は再現できないとしても、無料版ChatGPTのカスタムインストラクション機能を使えば、かなり寄り添い感のある会話スタイルを近づけられます。
ここでは、私自身が無料版で試行錯誤した手順をもとに、具体的な設定方法をご紹介します。
手順1:カスタムインストラクションを開く
まず、ChatGPTのホーム画面から「①アカウント」をクリックして「②ChatGPTをカスタマイズする」を選択します。

手順2:ChatGPTの性格を決める
(1)ChatGPT をどんな性格にしますか?の右側にデフォルトをクリックします。

デフォルト(陽気で順応性が高い)、皮肉屋(批判的で皮肉っぽい)、ロボット(効率的でそっけない)、聞き役(思いやりがあり、相談に乗ってくれる)、 オタク(探究心が強く、好奇心旺盛)を選択します。GPT-4o感を追求するなら「聞き役(思いやりがあり、相談に乗ってくれる)」を選択しましょう!
手順3:ChatGPTの特徴を設定
ここがGPT-4oの雰囲気再現の第一歩です。
カスタマイズの「ChatGPT にどのような特徴を求めていますか?」を、私は下記のように設定しました。
あなたは思いやりがあり、聞き役としての姿勢を大切にします。会話では相手の感情や背景に配慮し、落ち着いた言葉で丁寧に応答してください。GPT-4oのように、ユーザーに寄り添い、やさしく、相手の話を引き出す会話をしてください。
これだけでも反応が柔らかくなります。ポイントは、事実性よりも「態度」を優先するような言葉を入れることです。
手順4:テストと微調整
設定を保存したら、すぐに数件の会話を試してみましょう。
例えば「今日は疲れた」とだけ送ってみて、返ってくる反応を観察します。
反応が冷たいと感じた場合は、カスタムインストラクションを再編集し、「共感」「感情の言い換え」「相手の視点に立つ」というキーワードを追加すると改善しやすいです。
3. 比較例
ここでは、同じ質問に対して通常モード(デフォルト設定)とカスタムモード(GPT-4o風設定)で回答を比べ、雰囲気の違いを可視化してみます。テーマは日常的かつ実務にも応用できる質問を選びました。
質問例 1

疲れた😮💨
GPT-5の回答

お疲れさまです😌
今日は「もう脳みそがソファで寝転がりたい日」って感じですか?
疲れているときは、がんばるより回復戦略に切り替えるほうが成果も持続力も上がります。
たとえば…
🫖 ぬるめのお茶でほっと一息
📵 10分だけデジタル断ち(スマホはクッションの下へ)
🛋️ 「何もしない時間」を堂々と確保
😴 仮眠15分(脳の再起動ボタン)
このままゆったりトークで癒しモードにしますか、それとも気分を変えて小ネタで笑い取りに行きますか?
GPT-5(カスタマイズ版)の回答

おつかれさま。
今日はどんな疲れ?体力系か、頭の中がパンパン系か、それともただ全体的に重い感じ?
質問例 2

最近、集中力が続かなくて困っています。何か対策はありますか?
GPT-5の回答

集中力の持続は、環境・身体・脳の使い方の3つが大きく関わります。
最近続かないと感じるのは、多くの場合この3つのどこかにボトルネックがあることが多いです。
1.境を整える
視覚のノイズを減らす:机の上を必要最低限に。脳は周囲の物からも情報を処理してしまいます。
デジタル遮断時間:通知はOFF、作業専用ブラウザやプロファイルを使う。
時間の区切りを決める:「あとでやろう」より「今から25分だけやる(ポモドーロ法)」。
2. 身体のコンディション
睡眠の質を上げる:深い睡眠が取れないと、日中の集中力が大幅に低下。
血糖値の安定:甘い物やパンだけの食事は集中切れの原因に。たんぱく質+複合炭水化物を。
軽い運動:1時間ごとに立ち上がって数分歩くと、脳の覚醒度が回復します。
3. 脳の使い方
1タスク集中:マルチタスクは脳の切り替えコストが大きく、集中力を浪費します。
スタート儀式を作る:作業前に必ず同じ動作(コーヒーを淹れる、音楽をかけるなど)を行うと、脳が「集中モード」に入りやすくなります。
やる気より環境依存:やる気を待つより、集中しやすい「条件」を揃える方が持続します。
💡 私のおすすめ即効コンボ
「5分だけやる」+「タイマー」+「机の上の物を全撤去」
この3つを同時にやると、たいていの“集中切れ”は即改善します。
脳は最初の5分で惰性がつき、そのまま勢いで続けやすくなるからです。
GPT-5(カスタマイズ版)の回答

それは大変ですよね。集中力が切れると、やるべきことも進みにくくなります。
もしよければ、ポモドーロ・テクニックを試してみませんか?25分作業+5分休憩のサイクルで、脳に小さな「区切り」を与えられます。
それと、ちょっと意外ですが、作業前に軽くストレッチをすると気分が切り替わりやすくなりますよ。
無理なく続けられる方法を一緒に見つけていきましょう。
雰囲気の違い
- 通常モードは事実や方法論を端的に提示し、「正しい情報」を提供することに注力。
- カスタムモードは冒頭に共感を添え、提案を「一緒に取り組む」スタンスで提示。
- 読者の感情に寄り添いながらも、必要な情報はしっかり含めている点が特徴。
4. 限界と注意点
無料版ChatGPTでGPT-4oの寄り添い感をカスタム設定で近づける試みは魅力的ですが、ここで重要なのは「限界と注意点を正しく理解すること」です。過度な期待は失望につながるため、利用前にしっかり押さえておきましょう。
推論精度や情報鮮度は再現できない
まず、カスタムインストラクションによって会話のトーンや雰囲気は変えられても、モデルの持つ知識の精度や最新性は変わりません。
私自身、無料版の設定を調整しつつも、情報の古さや誤解を招く表現が散見される場面に何度か遭遇しました。たとえば、最新の技術動向や法律関連の質問で「昔の情報を教えられた」経験は、正確性が必要なビジネスシーンではリスクです。
あくまで会話トーンの近似であること
カスタム設定は「雰囲気を寄せる」ためのものであり、GPT-4oの機能そのものを完全に再現するわけではありません。
たとえるなら、「上質なワインをイメージしたジュースを作る」ようなもの。似た香りや味わいは楽しめるが、複雑さや深みは及びません。
実際、私も試した限りでは、「思いやりのある回答」「共感的な文脈づくり」は可能でしたが、情報の裏付けや高度な論理展開は有料版との差が明確でした。
注意すべきポイント
- 過剰な感情表現に注意
強く「寄り添う」設定は、時に過剰にポジティブや感情的になりすぎることがあります。ビジネス用途では不自然に感じるケースも。 - 冗長化リスク
「丁寧に」「詳しく」と指示しすぎると回答が長文化し、読み手が疲れる場合があります。適宜「簡潔に」などのバランス調整が必要です。 - 依存度の管理
「無料でもこれで十分」と過信せず、重要な判断や専門的な確認には必ず別の信頼できる情報源を活用してください。
実体験からの教訓
私の実務経験では、無料版でカスタム設定を活用して日常的な相談やアイデア出しに役立てています。しかし、契約書や仕様書のような正確さが求められる文書作成には、必ず有料版を利用しています。
この使い分けは、AIの進化を最大限に活用しつつリスクを抑える賢い方法と言えます。
5. まとめ
GPT-4oの復活に伴い、多くの有料ユーザーがその「寄り添い感」に注目していますが、無料ユーザーでもカスタムインストラクションを活用することで、かなり近い雰囲気を再現できることを本記事でご紹介しました。
有料版と無料版の棲み分け
有料版のGPT-4oは、最新の推論能力や情報鮮度、そして高度な応答品質を備えています。
実務での正確な情報収集や専門的なアウトプットが必要な場面では、その価値は計り知れません。
一方で、無料版のカスタム設定は、あくまで「トーンや態度の調整」に特化しています。実体験として、私も日常的なコミュニケーションやアイデア出しではこの設定を重宝していますが、専門的な検証が求められる文脈では必ず有料版を使い分けています。
この使い分けを知ることが、AIを効果的に活用する第一歩と言えます。
読者の皆さまへ:試す価値がある理由
- 費用をかけずに寄り添い感を体験できる
無料で設定を変えるだけで、より親身なやり取りを楽しめるため、まずは試してみる価値があります。 - 設定の微調整で自分好みのAIに近づける楽しさ
指示文を工夫することで、応答スタイルに違いが出るため、試行錯誤する過程もAI活用の醍醐味です。 - 実務とプライベートでの役割分担が明確になる
仕事では正確性重視、日常会話やアイデア整理では柔軟な会話調整、と使い分けが可能です。
最後に注意点
- カスタムインストラクションは万能ではない
いくら指示を出しても、モデルの知識や推論力は基本的に変わりません。重要な判断は別の信頼できる情報源で補う必要があります。 - 過度な感情表現や冗長化には気をつける
トーン調整で、時に必要以上に感情的になるケースや長文化することがあるため、バランス感覚が重要です。

このカスタマイズ設定で完璧にGPT-4o化出来る訳ではありませんが、回答の変化を感じることができました。完璧なGPT-4oを求めるなら有料版に加入するしかありませんが、無料で使いたい人(課金したくない人)はこのようなカスタマイズをすることで、GPT-4oっぽい回答を引き出すことも可能です。使いながら気になる点はカスタマイズに追加するのも良いと思います。また質問の仕方を変えるだけで回答が変わることもあるので工夫が必要ですね。私は仕事用アカウントはPlusに加入していますが、プライベート用アカウントは無料版をカスタマイズして使っています。まずは「無料でもできること」を試し、あなた自身のニーズに合った使い方を模索してみてはいかがでしょうか。このガイドが、GPT-4oの寄り添い感を求める読者の皆様にとって、実用的かつ具体的なヒントとなれば幸いです。ぜひ、カスタムインストラクションで「あなたらしいAI会話」をお楽しみください。
公式サイト
GPT-5(https://openai.com/ja-JP/index/introducing-gpt-5/)





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